JamesSwearingen
きっと一生忘れられない作曲家だろう。

吹奏楽の世界はOSやCPUの革新を凌駕する勢いで進化しているから今の中学生あたりは自分が想像できない程の難解な楽曲に向かい合っているとは思う。

中学生の自分は当時間違いなくJimAndyCoudilJamesSwearingenにトキメいていたのである。

まさにアイドルの新曲を待ち侘びたかのように「隣の中学でJamesSwearingenの新曲やってたぜっ!俺達も吹きたいなぁ〜〜!」「なんか『アルバマー序曲』のJamesBarnsってカッコイイらしいぜ」といった具合である。

今の子達からすれば鼻で笑われるような曲なのかもしれないけど、あの時の充実感と感動は決して陳腐なんかではなかったと思う。
青臭い言葉ではあるが、その時に心を奮わせた音楽こそが『名曲』なのだと思う。

決して郷愁だけで自分の中の音楽の価値を頭打ちにしてしまうような勿体ないことをするつもりはないが、粗野な料理にも想い出があれば通常とは違う味覚が働くように楽曲にもまた魅力を増幅させる局面や時間経過があったりするのではないだろうか。

涙する音楽。
掻き立てる音楽。
穏やかを解き放つ音楽。
自分が過ごして来た経験が育んでくれた音楽が沢山あれば人生は豊かさを得る機会を与えてくれるのではないだろうか。

今を生きる少年少女が吹奏楽を一番輝ける瞬間、つまりは青春という奇跡に託した投資が間違いなく大きな利回りで還元されることを信じて疑わない自分なのである。

自分という賎しくも醜い社会的敗者がそれでも心豊かに生き残れているのは『あの頃』(中学&高校)という蓄財に励んでいた成果の払い戻しのおかげの何物でもない。

JamesSwearingenを始めとする当時を席巻した書き手は間違いなく自分のヒーローである。
そしてヒーローは今日も産まれていると信じたい自分なのである。