登録してある知人の誕生日にアラートを送信してくれるネットのサービスがある。
五月になるとそのサービスで思い出す友人がいる。
今、活動しているバンドでの出会い。
彼はトランペット。シルキーを使ってたいた。
気さくな人で、新しいメンバーが加入すると真っ先に話し掛けてあげる。
自分も彼に話し掛けてもらって緊張がとけた記憶がある。
そんなに吹ける人ではなかったけど楽器をとても大切にする人だった。
ある日のリハーサルの帰り。
「具合が悪い。呂律が全然回らなくてタンギング出来ない。」
以前、大病を患い大きな手術も経験してるとのこと。
「来週から入院して手術なんだ。退院したらすぐ戻るよ。」
それでも別れ際は笑顔だった。
いつの間にか半年が過ぎていた。
別の音楽の集まりで偶然共通の知人に出会う。
「そういえば彼・・・知ってる?」
気になっていたので「確か入院したんだよね。まだ退院出来ないのかな?」と質問。
帰って来た答。声が沈んでいた。
「彼、亡くなったんだよ」
脳腫瘍だった。
開頭手術の最中だったそうだ。
医療事故なのか容態の急変なのか詳しいことは不明。
あとから解ったのは、ほぼ天涯孤独の人だった。
引き取り手はやっと捜しあてた御祖母。
葬式らしい葬式は行われなかったとのこと。
その知人も訃報を知ったのは暫くしてからだったらしい。
呂律が回らなかったのもその為だろう。
もどかしかったことだろう。
苦しかっただろう。
何より不安と恐怖が苛んだろう。
ハイノート・ヒッターが憧れだった。
今頃、ファーガソンと一緒に吹いているだろうか。
忘れないでいてあげることしか出来ない。
どうか安らかに。
五月になるとそのサービスで思い出す友人がいる。
今、活動しているバンドでの出会い。
彼はトランペット。シルキーを使ってたいた。
気さくな人で、新しいメンバーが加入すると真っ先に話し掛けてあげる。
自分も彼に話し掛けてもらって緊張がとけた記憶がある。
そんなに吹ける人ではなかったけど楽器をとても大切にする人だった。
ある日のリハーサルの帰り。
「具合が悪い。呂律が全然回らなくてタンギング出来ない。」
以前、大病を患い大きな手術も経験してるとのこと。
「来週から入院して手術なんだ。退院したらすぐ戻るよ。」
それでも別れ際は笑顔だった。
いつの間にか半年が過ぎていた。
別の音楽の集まりで偶然共通の知人に出会う。
「そういえば彼・・・知ってる?」
気になっていたので「確か入院したんだよね。まだ退院出来ないのかな?」と質問。
帰って来た答。声が沈んでいた。
「彼、亡くなったんだよ」
脳腫瘍だった。
開頭手術の最中だったそうだ。
医療事故なのか容態の急変なのか詳しいことは不明。
あとから解ったのは、ほぼ天涯孤独の人だった。
引き取り手はやっと捜しあてた御祖母。
葬式らしい葬式は行われなかったとのこと。
その知人も訃報を知ったのは暫くしてからだったらしい。
呂律が回らなかったのもその為だろう。
もどかしかったことだろう。
苦しかっただろう。
何より不安と恐怖が苛んだろう。
ハイノート・ヒッターが憧れだった。
今頃、ファーガソンと一緒に吹いているだろうか。
忘れないでいてあげることしか出来ない。
どうか安らかに。