邦画に於いても大々的にメディアを使って宣伝される作品はやはり映画館独特の雰囲気の中、大きなスクリーンで見たほうが良いだろう。
しかし、人情物だったり歴史物だったり、いわゆる地味系の邦画は自宅でのんびりと、時には巻き戻して見直したりしながら見るほうが良いのかも。トイレにも気兼ねなく立てるしね。

しゃべれどもしゃべれども

■評価:75/100
■ジャンル:ラブストーリーorヒューマンドラマ
■出演:国分太一 香里奈 八千草薫 伊東四朗 他

落語を題材にしたストーリー。というよりも落語家をとりまく人間模様とスローテンポなラブストーリーなんでしょうかね。

基本的に何度か引き合いに出している『西遊記』で痛い目を見ているせいもあってジャーニーズ系のタレントが主演の作品は敬遠しがちなんだけど、国分太一は頑張っていたんじゃないかなと思う。

本家の落語家の落語には遠く及ばないながらも国分太一の演技には一定の迫力があり聴き応えはあった。キャラクターとしての魅力も立っていてストーリーが進んでいくうち序所に感情移入が出来る。

香里奈が演じる不器用なヒロインも独特のかわいさがあってよかった。ぶっきらぼうな喋り口と伏目がちの表情が少々キツめの容姿にハマっていたのかもしれない。近代ラブストーリーの王道パターンの一つである設定ではあるものの、これだけ違和感がなく演じているものを見るのは稀である。

脇を固める八千草薫伊東四朗は少々とってつけ的な雰囲気はあったものの、地力で役柄に持て行ったあたりは流石なのかもしれない。