経年と経験が常に豊かな実りを齎すわけではないのは承知。
達観と思い込んだ盲目、頑なで寄せ付けない厄介な観念を産み育ててしまうこともしばしばに思われる。

種は十人十色だ。
成功に酔い痴れた過去を忘れる事が出来ず見失ってしまった虚実の軋轢が結晶化したもの。
卑屈ながらも実直に重ねた成果を盲信してしまうがあまり、変革に対して過敏に否定で防御してしまう自我の淀み。

いずれも外圧による変化は殆ど望めない。
悪しくも熟成された信念は生涯貫かれる。

貪欲に研鑽を重ねるマイノリティとは長らくそうした姿勢を保つ訓練をしてきた者だろう。